元エンジニアが営業ゼロから月100商談に到達するまで
営業ゼロの元エンジニアが月100商談に到達した対談動画の概要
今回の動画は、YouTubeチャンネル「全人類1億M&A計画」の小林理玖さんによる対談企画で、株式会社ラストシーン代表の八木がゲストとして登場しています。テーマは「AIでチャンスをつかんだ経営者に密着」。もともと営業をほとんどしてこなかった元エンジニアが、AIを使った事業を立ち上げ、XとYouTubeを起点に月100商談・受注20〜30件という体制を作るまでの経緯を語っています。
八木はもともと開発会社を経営するエンジニアで、来た案件を高い開発力でこなすスタイルでした。それが現在は、アウトバウンド営業をほぼせずに月200件の問い合わせが入り、そのうち100件ほどが商談になり、受注率は30〜40%という状況です。この記事では、動画で語られた「何で稼いでいるのか」と「どうやって案件を獲得しているのか」を整理して紹介します。
AIで稼ぐ3つの事業
1. AI自動アポ取りツール
1つ目は、AIによる自動アポ取りツールです。企業リストを作り、各社のホームページや事業内容をもとに文章を生成し、アポイントを取りに行く一連の流れを自動化します。BtoB向けの営業SaaSは月額5万円前後のサブスクが多い中、このツールは数十万円の買い切りで使い続けられるため、1案件でも取れれば元が取れる価格設計です。
操作はWeb画面からでも、Claude Code上からでも可能で、Claude Codeが分からない人でも使えるようになっています。「営業メールはお断り」と書かれている企業を検知して回避する仕組みや、スパムメールに振り分けられないための工夫も組み込まれています。
このツールはもともと、AI事業を始める際に「とりあえず自分で営業してみよう」と自社用に開発したものでした。それを小林さんのYouTubeで紹介したところ動画だけで約70件のリードが集まり、その内容をX記事にすると約200件の問い合わせが来て、一気に導入が決まっていきました。
2. AI受託開発
2つ目は、AIを前面に押し出した受託開発です。もともと行っていた受託開発ですが、AIを活用することでエンジニアの人数がそれほど必要なくなり、1案件あたりの利益率が改善しました。同時に開発スピードも上がったため、プロジェクトが炎上する確率も大きく下がっています。100万円の案件で50万円かかっていた原価が10万円になる、というイメージです。
3. セキュリティ顧問
3つ目は、意外にもセキュリティ顧問です。顧客は従業員100人以上、数百人規模の比較的大きな企業が中心です。最近はClaude CodeやCodexを使って社内向けアプリを作る企業が増えていますが、それを全社展開したり外部の顧客に使ってもらったりする段階で「本当に公開して大丈夫なのか」と心配する会社が多くあります。
そうした企業のインフラやソースコードをレビューし、危険な箇所を指摘して実際に修正するのがこの事業です。自分でAIを普及させる側でありながら、AIが普及しすぎたことで生まれる守りのニーズにも応えている形で、大きな企業ほどこちらの需要が伸びているとのことです。
転機はYouTube出演とX運用
Xからのリードはゼロだった
八木がXを始めた当初、フォロワーは200〜300人程度で、Xからアポを取ったことは一度もありませんでした。最初はSES事業を伸ばすためにエンジニア採用の目的でXを使っており、エンジニアにしか分からない日常を投稿していましたが、そこでは伸びませんでした。
その後、AIの進化が速すぎて「SESと開発の仕事がなくなるかもしれない」と感じた時期があり、AI支援の方向に舵を切ります。その流れで撮影したYouTube動画が約70商談を生み、当時買い切り30万円だった営業ツールが約20件決まりました。
「向こうから来てくれる商談」を初めて経験
それまでは大きな顧客が数社いる状態で、たくさんの商談をこなしてクロージングするという経験はありませんでした。初めて問い合わせが殺到したときの感想は「最高だな」の一言だったそうです。こちらから行くのではなく相手から来てくれるため、商談の温度感がまったく違います。
アウトバウンド営業では「今チャーハン作りながらだけど喋っていいよ」と言われるような場面もありますが、XやYouTube経由の商談ではそれが一切ありません。この経験から「SNSでリードが取れる」と実感し、本格的にX運用に力を入れ始めました。
リードが取れるX運用のポイント
X記事と引用をとにかく頑張る
動画の中で八木が挙げているのは、X記事(長文記事)と引用ポストの2つです。小林さんの過去の伸びたポストをすべて保存し、どのワードや切り口、タイトルで伸びるのかをストックして自分なりに試行錯誤しました。記事作成には小林さんから提供されたClaude Codeのスキルを活用し、自分の商談データや過去の発信内容をまとめた簡易データベースをもとに記事を生成しています。
切り口で来る人が変わる
試行錯誤の結果、最も重要だと分かったのは「切り口」です。同じ内容でもタイトルや切り口を変えるだけで反応が大きく変わり、しかも来る人の層まで変わります。AI自動アポ取りツールの話をすると年商1000万〜1億円くらいで集客に困っている企業からリードが来る一方、セキュリティの話をすると従業員100人以上、年商数十億円規模の企業から問い合わせが入ります。
「Xには全員いる」というのが小林さんの見立てです。自社の商品が売れるかどうかではなく、その企業に伝わる切り口で発信できているかが問われています。
キュレーションではなく一次情報でバズらせる
もう1つのポイントは、著名人の言葉をまとめたキュレーション型の記事ではなく、自分の一次情報で伸ばすことです。キュレーション記事は100万インプレッションを取ってもリードは2件程度しか来ません。一方、自分の一次情報で10万インプレッション程度に届くと、50リードほどが来るといいます。派手に燃やして稼ぐのではなく、案件をくれる人だけに届く発信を積み重ねるのが基本方針です。
SNS経由の商談は質も利益率も高い
Xからのリードは毎月200件を目標にしており、実際にそのくらいは取れている状況です。八木は現在、1日5〜6時間ほどXを見ているそうで、バズってリードが来る体験が楽しくなっているとのことです。
商談の質にも大きな違いがあります。受注率は30〜40%で、値段交渉をされたことがほとんどなく、他社と比較されることも少ない印象だといいます。相手はすでにコンテンツを見て一定の信頼を持った状態で来るため、「頼むか頼まないか」だけを考えている状態で商談が始まります。
加えて、広告経由なら代理店に20%程度の手数料を払うところ、XやYouTube経由のリードは広告費がゼロなので、売上がそのまま利益になります。熱量の高い商談でありながら利益率も高い、これが「バグ」と表現されている理由です。
一方で、XやYouTube経由の商談に慣れてしまうとアウトバウンド営業には戻れなくなる、という副作用も率直に語られています。八木の場合は交流会や会食からの受注も全体の3割ほどあり、アウトバウンドも交流会もSNSも全部やる、というスタイルです。
今後の課題はYouTubeの強化
次の課題として八木が挙げているのはYouTubeです。これまではAIの最新情報に特化したチャンネルを運営してきましたが、登録者の割に再生はされるものの、問い合わせにはつながりにくいと感じています。
小林さんによると、AI事業者がAIの最新情報を発信すると失敗することが多く、AIをどう事業に落とし込むかというユースケースを語る方が問い合わせにつながります。そこで八木は新たに、AIを導入して会社が変わった社長との対談や、実際の導入事例を中心にしたチャンネルを立ち上げる予定です。Xだけだと温度感の薄い人も混ざりますが、XとYouTubeを組み合わせると濃い人が来るようになるため、この2つを掛け合わせるのが最強だというのが両者の共通認識です。
まとめ
営業ゼロの元エンジニアが月100商談に到達した要点は以下の通りです。
・AI自動アポ取りツール、AI受託開発、セキュリティ顧問の3事業で稼いでいる
・転機はYouTube出演で、動画1本から約70商談・約20件の受注が生まれた
・X運用はX記事と引用に集中し、切り口を変えることで来る人の層が変わる
・キュレーションではなく一次情報で伸ばすと、10万インプレッションで50リードほど来る
・SNS経由の商談は受注率30〜40%、値段交渉がなく、広告費ゼロで利益率も高い
・次はXとYouTubeを掛け合わせて、さらに濃いリードを増やしていく
株式会社ラストシーンでは、固定費ゼロで回せるAI自動アポ取りツールの提供、月額定額のAI開発、AIで作ったシステムを組織に浸透させるためのセキュリティ・運用面の支援を行っています。商談数を増やしたい方、AIを開発に取り入れたい方は、ぜひ元動画をご覧のうえ、お気軽にお問い合わせください。
