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ソフトウェア開発の外注費用を徹底比較|種類別相場とコスト削減の6つの方法

2026 9/01
システム開発
2026年9月4日

ソフトウェア開発の外注費用は、システムの種類によって50万円から1億円超まで開きがあります。

この記事では費用の計算構造、種類別の相場、コストを抑える6つの方法、外注先の選び方までを実務担当者向けに整理します。

見積書の総額ではなく、内訳の積み上げ方を見れば妥当性は判断できます!

まず、システムの種類ごとの費用レンジを一覧で示します。

システムの種類費用の目安開発期間の目安
コーポレートサイト・CMS50万〜300万円1〜3カ月
予約システム100万〜1,000万円2〜6カ月
業務・顧客管理(CRM)300万〜1,000万円3〜8カ月
スマートフォンアプリ300万〜1,000万円超3カ月〜1年
ECサイト500万〜2,000万円3〜8カ月
マッチングサービス1,000万〜数千万円6カ月〜
基幹システム500万〜1億円超8カ月〜1年以上

同じ「ソフトウェア開発の外注」でも、作るものが変われば費用は20倍以上変わります。

まずは自社が作りたいものがどのレンジにあるかを把握してください。

目次

ソフトウェア開発の外注費用はどう計算される?

外注費用は「人月単価 × 必要人数 × 開発期間 + 諸経費」で計算されます。

この式のうち、費用の大半を占めるのが人件費です。

見積書の総額だけを見ても妥当性は判断できません。

どの職種の人が、何人、何カ月動く前提なのかを分解して見ることで、初めて高いか安いかがわかります。

人月単価の仕組みと職種別の相場

人月単価は、職種とスキルレベルによって決まります。

【人月単価とは】

エンジニア1人が1カ月稼働した場合の費用のことです。

「3人月」であれば、1人で3カ月、または3人で1カ月の作業量を指します。

国内の職種別の人月単価は、次のレンジが目安です。

職種・レベル月額単価の目安
テスター45万〜60万円
システムエンジニア(初級)65万〜75万円
システムエンジニア(中級)65万〜90万円
システムエンジニア(上級)90万〜110万円
プロジェクトマネージャー110万〜150万円

なお、人月単価は調査媒体によって数十万円の幅があります。PMを150万〜220万円とする相場データもあるため、1つの表を絶対視せず、レンジとして捉えてください。

注目したいのは、実装を担う初級2名分が全体の4割弱にとどまる点です。見積もりを削るとき実装工数から削ろうとする方が多いのですが、効果は限定的です。

諸経費の内訳(サーバー代・ライセンス・インフラ)

人件費以外に、次の諸経費が発生します。見積書に含まれるか自社負担かを必ず確認してください。

  • サーバー・クラウド利用料:AWSやGoogle Cloudなどの月額利用料
  • ドメイン・SSL証明書の費用:年単位で発生する固定費
  • ソフトウェアライセンス費:データベース、デザインツール、外部APIの利用料
  • インフラ構築費:サーバー設計、セキュリティ設定、監視環境の構築
  • 決済サービスの手数料:決済機能を実装する場合の売上連動費用
  • テスト用の実機・端末費用:スマートフォンアプリの場合に発生

【種類別】ソフトウェア開発の外注費用相場

費用のレンジは、システムの種類でほぼ決まります。

なぜなら、種類ごとに必要な機能の数と、扱うデータの複雑さが違うためです。

マッチングシステム・ECサイトの費用相場

利用者向けサービスは、外注費用が最も高い領域です。マッチングシステムの相場は1,000万円以上、要件によっては数千万円規模になります。

ECサイトの相場は500万〜2,000万円、期間は3〜8カ月です。商品管理、カート、決済、在庫連携、会員管理が標準的に必要になります。

予約システム・CMS・業務支援システムの費用相場

BtoB寄りのシステムは、より低いレンジに収まります。予約システムの相場は100万〜1,000万円と、10倍の幅があります。

CMSは、同じものを作る場合でも作り方によって費用が3倍以上変わります。

CMSの作り方初期費用の目安機能別の内訳
ノーコード開発100万〜300万円最低限50万〜100万円/基本100万〜150万円/複雑150万〜250万円
フルスクラッチ250万〜1,000万円最低限150万〜300万円/基本300万〜700万円/複雑700万〜1,500万円

この差は、CMSに限った話ではありません。

要件が標準的なシステムほど、ゼロから作らない選択肢の費用対効果が高くなります。

業務・顧客管理システム(CRM)の相場は300万〜1,000万円、開発期間は3〜8カ月です。

既存の業務フローに合わせた作り込みが必要になるため、要件定義の工数が費用を左右します。

八木(Last Scene)

作りたいものの種類が決まれば、予算のレンジは8割方決まります!

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外注費用に影響する3つの要因

同じ種類のシステムでも、次の3つの要因で費用は数倍変わります。

  1. 開発手法(フルスクラッチ・パッケージ・クラウド)
  2.  実装する機能の数と複雑さ
  3.  開発規模

順に見ていきます。

開発手法(フルスクラッチ vs パッケージ vs クラウド)の費用差

最も費用差が大きいのが、開発手法の選択です。

【フルスクラッチとは】

既存の製品やテンプレートを使わず、ゼロから設計・開発する手法のことです。

自由度は最も高い一方、開発工数と費用も最大になります。

開発手法費用特徴
フルスクラッチ数百万〜数千万円(億単位になる場合も)要件に完全に合わせられるが工数が最大
パッケージ初期数十万〜数百万円+年間ライセンス料(例:200万円/年)土台を流用して工数を圧縮できる
クラウド(SaaS)月額数千円〜数十万円程度サーバー管理や法改正対応は提供者側が行う

初期費用だけならSaaSが圧倒的に安く見えます。

フルスクラッチは初期費用が大きい代わりに利用者が増えても費用は増えず、長期ではほぼ同じ総額になるケースも少なくありません。

分かれ目は、そのシステムを何年使うかです。数年で作り替えるならSaaS、長く使い規模も拡大するなら独自開発が有利になりやすい構造です。

実装機能の数と複雑さ・開発規模による変動

機能は追加するごとに費用が積み上がります。

代表的な機能の追加コストは次のとおりです。

  • ログイン機能(メールアドレス使用):20万〜40万円程度
  • 決済システム(システム構築を含む):30万〜50万円程度
  • 会員データ管理機能:50万〜100万円程度
  • 他社ツール(SNS連携など)の実装:5万円程度

API連携は、単純な接続なら30万円程度から、基幹システムのAPI化なら1,000万円を超えることもあります。費用は連携先の数、データ変換の複雑さ、リアルタイム性で変わります。

「既存システムと連携したい」の一言が、数百万円単位の差になります。

開発規模による相場は次のとおりです。

規模費用の目安想定される内容
小規模100万〜500万円機能を絞った業務ツール、簡易CMSなど
中規模500万〜1,000万円顧客管理システム、ECサイトなど
大規模1,000万円〜基幹システム、複雑な業務システム

規模が上がると費用が増えるのは、実装量が増えるからだけではありません。

関係者が増えることで、仕様調整、レビュー、テストの工数が実装以上のペースで膨らみます。

ソフトウェア開発の外注費用を抑える6つの方法

費用を抑える方法を、効果の大きい順に6つ挙げます。

  1. 要件定義の精度を上げて追加費用を防ぐ
  2. 内製化できる工程を見つけてコストを削減する
  3. オフショア開発・補助金を活用する
  4. パッケージ・SaaSで代替できないか検討する
  5. MVPで小さく始めて段階的に拡張する
  6. 相見積もりで単価の妥当性を確認する

上位3つを詳しく説明します。

STEP1. 要件定義の精度を上げて追加費用を防ぐ

費用が膨らむ原因の大半は、開発途中の仕様変更です。

後工程になるほど費用は跳ね上がります。要件定義段階なら文書の修正で済むものが、実装後には数十万円、リリース直前には数百万円になります。

対策は、要件を「必須」と「あれば望ましい」に分けることです。すべて必須で渡すと、見積もりは最大構成で返ってきます。

要件定義は丸投げせず、現状と理想の業務フローを図にした資料を用意してから相談すると、見積もりの精度が大きく上がります。

八木(Last Scene)

削るべきは実装工数ではなく、後から出てくる仕様変更です!

STEP2. 内製化できる工程を見つけてコストを削減する

開発工程のすべてを外注する必要はありません。

自社でできる工程を切り出せば、その分の人月単価がそのまま浮きます。

内製化しやすいのは次の工程です。

  • デザイン:既存のデザインガイドラインがある場合や、テンプレートで足りる場合
  • 原稿・データ作成:商品データ、マスタデータ、文言の作成
  • 受入テスト:実際の業務担当者が使って確認する工程
  • 運用保守の一次対応:問い合わせの受付と切り分け

特に効果が大きいのはデータ作成と受入テストです。

これらは業務を知っている自社の人間のほうが速く、かつ正確にできます。

逆に、要件定義と設計を内製化するのは避けてください。

ここは専門知識がないと精度が出ず、結果的に手戻りを生みます。

STEP3. オフショア開発・補助金の活用

オフショア開発は海外のエンジニアに委託する手法です。人月単価は下がりますが、ブリッジSEの費用と日本側の管理工数が上乗せされ、実質的な削減幅は想定より小さくなります。

補助金は2026年度から制度が変わり、「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」(正式名称:中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金)になりました。

通常枠の条件は次のとおりです。

  • 補助率:1/2以内(最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上の場合は2/3以内)
  • 補助額:1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下
  • 申請枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠の5つ

引用元デジタル化・AI導入補助金2026「通常枠」 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/

引用元デジタル化・AI導入補助金2026「制度概要」 https://it-shien.smrj.go.jp/about/

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外注先を選ぶ際の5つのポイント

外注先の選定基準は、次の5点です。

  1. 同業種・同規模の開発実績があるか
  2. 自社に開発体制を持っているか
  3. 対応範囲がどこからどこまでか
  4. 保守運用費が明示されているか
  5. コミュニケーションの質と速度

実績・自社開発体制・対応範囲の確認

最初に見るべきは、自社と同じ業種・同じ種類のシステムの実績です。

次に、自社に開発体制を持っているかです。案件をそのまま外部に再委託している会社は階層が増え、意思疎通に時間がかかります。

実績を確認する際は、実績数そのものより、次の質問への答えを聞いてください。

  • その案件で最も苦労した点は何か(具体的に答えられるかで、実際に関与したかがわかります)
  • リリース後にどんな改修が発生したか(運用まで見ている会社かがわかります)
  • 当初の見積もりから最終的な金額はどう変わったか(見積もり精度がわかります)

要件定義から入るのか、設計書を渡さないと着手できないのかで自社の工数が変わり、範囲が狭い会社の見積もりは安く見えても、差額分の作業は自社に残ります。

見積もりを比較するときは、範囲を揃えてから並べてください。

保守運用費とコミュニケーション品質のチェック

初期費用だけで判断すると、総額を見誤ります。年間の保守費用は、開発費用の15〜20%が一般的な基準です。

開発費が100万円安い会社より、保守料率が5ポイント低い会社のほうが総額で有利になることがあります。

コミュニケーションの質は、初回相談で判断できます。見るのは返信の速さ、回答の具体性、そして「できません」と言えるかどうかです。

すべての要望に「できます」と答える会社は、難易度を正しく評価していない可能性があります。難しい要件に代替案と根拠を示す会社のほうが信頼できます。

八木(Last Scene)

比べるべきは初期費用ではなく、5年使ったときの総額です!

ソフトウェア開発の外注 vs 内製|どちらが得か

外注と内製は、費用の出方がまったく違います。

項目外注内製
費用の出方プロジェクト単位で発生し、終われば止まる人件費として継続的に発生する
初期の立ち上がり契約後すぐ着手できる採用と育成に時間がかかる
ノウハウ社内に蓄積されにくい社内に蓄積される
仕様変更への対応都度見積もりが必要即時に対応できる
品質の担保開発会社の体制に依存する自社の技術力に依存する

内製は人件費が固定費になるため、開発が止まっている期間もコストが発生します。

一方で外注は変動費なので、必要なときだけ費用が発生します。

外注が適しているケースと内製が適しているケース

判断の基準は、そのシステムを継続的に改修し続けるかどうかです。

外注が適しているのは次のケース

  • 一度作れば大きな改修が発生しない業務システム
  • 社内に開発できる人材がいない
  • 短期間でリリースする必要がある
  • 専門性の高い技術(決済、AI、大規模データ処理など)が必要

内製が適しているのは次のケース

  • 自社サービスの中核で、継続的に改善し続ける必要がある
  • 仕様変更が頻繁に発生する
  • すでに開発できる人材が社内にいる
  • システムそのものが競争力の源泉になっている

要件定義と設計を自社で行い、実装を外注する組み合わせも現実的です。仕様の意思決定は社内に残しつつ、実装リソースだけを変動費にできます。

費用は3年分の総額で比較します。外注なら「開発費+保守費×3年」、内製なら「年収と社会保険料を含む人件費×人数×3年」です。

この計算をすると、単発の開発では外注が明確に安く、継続的な改修が前提なら内製が逆転しやすいことがわかります。

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ソフトウェア開発の外注費用に関するよくある質問

外注費用について、よく寄せられる質問に回答します。

フリーランスと開発会社では費用にどれくらい差が出る?

同じスキルレベルなら、人月単価そのものに大きな差は出ません。フリーランスの平均単価は月70万〜76万円前後です(2026年5月末時点)。

レベル別では、若手(経験3年未満)30万〜60万円、中堅(3〜7年)60万〜90万円、上級(7年以上)90万〜150万円が目安になります。

差が出るのは、単価ではなく体制のコストです。開発会社の見積もりにはPM、レビュー、品質管理、進捗管理の工数が含まれ、フリーランスでは乗りませんが、なくなるわけではありません。

保守・運用費用の相場は?

年間の保守費用は、開発費用の15〜20%が目安です。

保守契約に含まれる内容は会社によって異なるため、次の項目が範囲に入っているかを確認してください。

  • 障害発生時の対応と、その受付時間
  • OSやライブラリのバージョンアップ対応
  • 軽微な仕様変更の対応(何時間分まで含むか)
  • サーバーの監視と定期バックアップ
  • セキュリティパッチの適用

このうち軽微な仕様変更の扱いが、会社によって最も差が出る部分です。

月に何時間分まで含むという形で明記されているか、都度見積もりになるかを契約前に確認してください。

まとめ|外注費用は「総額」ではなく「内訳」で判断する

この記事の要点を整理します。

  • 外注費用は「人月単価 × 人数 × 期間 + 諸経費」で決まり、大半が人件費
  • 国内の人月単価はテスター45万〜60万円からPM110万〜150万円までの幅がある
  • 費用のレンジはシステムの種類でほぼ決まる。CMS 50万〜300万円、ECサイト500万〜2,000万円、マッチング1,000万円以上
  • 同じCMSでも、ノーコード開発なら100万〜300万円、フルスクラッチなら250万〜1,000万円と作り方で3倍以上変わる
  • 年間の保守費用は開発費用の15〜20%。5年使えば開発費に匹敵する
  • 2026年度の補助金は登録済みITツールが対象で、フルスクラッチの外注は基本的に対象外

見積もりを比較するときのチェックポイント

複数社を比較する際は、次の5点を同じ基準で確認してください。

  1. 職種別の単価と人数、期間が分解して記載されているか
  2. 要件定義とテストが範囲に含まれているか
  3. サーバー費用やライセンス費が見積もりに入っているか、自社負担か
  4. 保守費用の年額と、契約に含まれる作業範囲が明示されているか
  5. 仕様変更が発生した場合の追加費用の算定方法が決まっているか

総額だけが書かれた見積書は、比較の材料になりません。

まずは内訳を分解した見積もりを出し直してもらうところから始めてください。

そのうえで、自社の要件が既製品で満たせないかを検討し、それでも独自開発が必要な部分だけを外注すれば、費用は想定の範囲に収まります。

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